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住民税の仕組み|なぜ社会人2年目に増えるのか

給与から引かれる税金には、所得税のほかに住民税があります。住民税はお住まいの自治体に納める税金で、所得税とは計算のタイミングや方法が少し異なります。「社会人2年目になったら手取りが減った」という話の多くは、この住民税が関係しています。この記事では、住民税の仕組みをやさしく整理します。

住民税は「所得割」と「均等割」から成る

住民税は、大きく分けて2つの部分から構成されています。

ひとつは「所得割」です。これは前年の所得に応じて金額が決まる部分で、標準の税率は10%です。内訳は、市町村民税が6%、道府県民税(東京都は都民税)が4%となっています。所得が多いほど所得割も大きくなります。

もうひとつは「均等割」です。これは所得の大小にかかわらず、定額で課される部分です。標準では年5,000円とされており、この中には2024年度から導入された森林環境税1,000円が含まれています。森林環境税は、森林の整備などにあてるための国税ですが、住民税の均等割とあわせて徴収される仕組みになっています。

自治体による差は小さい

住民税は自治体ごとに「超過課税」といって標準より高い税率を設定できる場合があります。ただし、その差はごくわずかです。

たとえば所得割の税率は標準で10%ですが、超過課税を行っている自治体でも最高で10.1%程度にとどまることが多く、住む場所によって住民税が大きく変わるということは基本的にありません。均等割も自治体によって多少上乗せされることがありますが、その差は限定的です。

なお、税率や均等割の額は年度や自治体によって変わることがあります。あくまで概算の目安として捉え、正確な金額はお住まいの自治体や課税通知書で確認してください。

前年の所得に対して翌年課税される

住民税の最大の特徴は、課税のタイミングです。住民税は「前年の所得」をもとに計算され、その年の6月ごろから翌年の5月にかけて納めます。つまり、所得が発生した年ではなく、翌年に課税されるというタイムラグがあります。

このため、たとえば前年に収入が多かった人が翌年に退職して収入が減っても、前年分の住民税の請求は届きます。収入が下がったタイミングで住民税の負担が重く感じられるのは、この仕組みのためです。

社会人2年目に手取りが減る理由

新社会人の1年目は、前年(学生だった年)に給与所得がほとんどないため、住民税がかからないか、ごくわずかです。ところが2年目になると、1年目に得た給与をもとに住民税が課されるようになります。

その結果、所得税や社会保険料は1年目とほぼ変わらないのに、住民税が新たに加わる分だけ手取りが減ります。「昇給したはずなのに手取りがあまり増えない」と感じる原因のひとつがこれです。所得税の仕組みについては、別記事『所得税の仕組み』もあわせてご覧ください。

まとめ

よくある質問

Q. 住民税はどうやって納めますか?
A. 会社員の場合、給与から毎月天引きされる「特別徴収」が一般的です。自営業の方などは自分で納める「普通徴収」になります。
Q. 退職したら住民税はどうなりますか?
A. 前年分の住民税は退職後も納める必要があります。退職時にまとめて徴収されたり、自分で納付書で払ったりするケースがあります。詳しくは勤務先や自治体にご確認ください。
Q. 引っ越したら住民税はどこに払いますか?
A. その年の1月1日時点で住んでいた自治体に納めます。年の途中で引っ越しても、1月1日の住所地が基準です。