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社会保険料の基本|給与から引かれる保険料の中身

給与明細を見ると、「健康保険」「厚生年金」「雇用保険」といった項目で毎月まとまった金額が引かれています。これらをまとめて社会保険料と呼びます。税金と並んで手取りを左右する大きな要素なので、何のために、どのくらい引かれているのかを知っておくと安心です。この記事では、会社員の社会保険料の基本を整理します。

社会保険料は4つ(または5つ)から成る

会社員の給与から引かれる社会保険料には、主に次のものがあります。

ひとつ目は健康保険です。病気やケガで医療機関にかかったとき、自己負担が原則3割で済むのはこの保険のおかげです。ふたつ目は厚生年金で、将来受け取る年金の土台になります。3つ目は雇用保険で、失業したときの給付や育児休業給付などの財源です。

そして、40歳になると4つ目として介護保険料が加わります。これは将来の介護に備える保険で、40歳以上65歳未満の方は健康保険料とあわせて徴収されるのが一般的です。

会社と折半する「労使折半」

社会保険料の大きな特徴は、健康保険と厚生年金、介護保険について、会社と従業員が半分ずつ負担する点です。これを労使折半といいます。

つまり、給与明細に書かれている金額は保険料全体の半分にすぎず、残りの半分は会社が負担しています。負担感はありますが、全額を自分で払っているわけではない、という点は知っておくとよいでしょう。

それぞれの負担割合の目安

厚生年金の保険料率は18.3%で固定されていますが、これは労使折半なので、本人負担は半分の9.15%です。給与(正確には後述の標準報酬月額)に対してこの割合がかかります。

健康保険は、多くの中小企業が加入する協会けんぽの場合、保険料率が都道府県によって異なり、おおむね10%前後です。これも労使折半なので、本人負担はその半分程度になります。大企業の健康保険組合では料率が異なることもあります。

雇用保険は本人負担の割合がかなり小さく、賃金に対してわずかな率がかかるだけです。業種によって率が変わり、年度によっても見直されます。

なお、ここで挙げた料率は年度や加入する保険者、お住まいの都道府県によって変わります。あくまで概算の目安として捉え、正確な金額は給与明細や勤務先で確認してください。

標準報酬月額には上限がある

社会保険料は、毎月の給与額そのものではなく「標準報酬月額」という区分に当てはめて計算されます。給与をいくつかの等級に分け、その等級ごとに保険料を決める仕組みです。

この標準報酬月額には上限が設けられています。そのため、給与が非常に高い人でも保険料は一定のところで頭打ちになります。高所得者ほど、額面が増えても社会保険料の増え方は緩やかになる、という特徴があります。額面と手取りの関係については、別記事『額面と手取りはなぜ違う?』もあわせてご覧ください。

まとめ

よくある質問

Q. 社会保険料はいつ見直されますか?
A. 標準報酬月額は通常、毎年9月(4〜6月の給与をもとに算定)に改定されます。昇給や大きな給与変動があった場合は随時改定されることもあります。
Q. 40歳になると手取りが減るのはなぜですか?
A. 40歳の誕生日を迎えると介護保険料の負担が始まるためです。その分だけ天引き額が増え、手取りが減ります。
Q. 雇用保険料が安いのはなぜですか?
A. 雇用保険は失業給付などが目的で、医療や年金に比べて必要な財源が小さいため、本人負担の率も低く抑えられています。