Justeco お金と経済ノート

為替介入ってなに? しくみと「なぜ効きにくいのか」をやさしく解説【2026年6月】

ひとことで言うと:為替介入は、政府・日銀が為替の急な動きをならすために行う「ドルや円の売り買い」です。円安を止めたいときは「ドルを売って円を買う」。ただし、今の円安は日米の金利差という根っこの要因で起きているため、介入だけでは効きにくい、と言われています。

この記事は2026年6月23日時点の概要です。相場は刻々と動きます。最新・正確な情報は公式情報でご確認ください。特定の商品をすすめるものではありません。

いま何が起きている?

2026年6月、ドル円は1986年以来(約40年ぶり)の水準となる162円が目前まで円安が進みました(6月23日時点で162円には到達していません)。162円は市場が強く意識する節目で、近づくほど政府・日銀の為替介入への警戒が高まっています。

6月22日夜には、片山財務相とベッセント米財務長官が緊急のオンライン会談をしたと報じられ、「日米が協調して動くのでは」という思惑も出ています(※協調介入が決まったわけではありません)。

為替介入とは?

為替介入(外国為替平衡操作)とは、為替レートが急に動きすぎたときに、通貨当局が通貨を売り買いして相場をならす操作のことです。

ポイントを整理します。

① 誰が決めて、誰がやる?

日本では、財務省(財務大臣)が実施を決め、日銀がその指示を受けて実務を行います。「日銀が勝手に介入する」のではなく、判断するのは政府です。

② 円安を止めるときは「ドル売り・円買い」

円安(ドル高)を止めたいときは、市場でドルを売って円を買います(これを「円買い介入」と呼びます)。円の需要を増やして、円安にブレーキをかけるイメージです。 逆に円高を止めたいときは「円売り・ドル買い」になります。

③ お金(原資)はどこから?

円買い介入の原資は、国が持つ外貨準備(外国為替資金特別会計のドル資産など)です。手持ちのドルを売って円を買う、というわけです。

④ 「単独介入」と「協調介入」

  • 単独介入:日本だけで行う。
  • 協調介入:複数の国が足並みをそろえて一緒に行う。 一般に、複数国が同じ方向に動く協調介入のほうが市場へのインパクトが大きく、効きやすいとされます。今回、日米会談の報道から「協調介入では」という思惑が出ているのはこのためです。

なぜ「今回は効きにくい」と言われるのか

ここが一番大事なところです。

今の円安は、投機(短期の売り買い)ではなく、日米の「金利差」という構造的な要因で進んでいます。米国の金利が高く、日本の金利が低いと、より高い利息がつくドルが買われやすい——この力が働き続けている、ということです。

そのため、介入で一時的にドルが下がっても、金利差が残っている限り、またドルが買われて戻りやすい。実際、約2年前(2024年)にも月間で過去最大級の円買い介入が行われましたが、現在はその時よりも円安が進んでいます。

つまり、介入は急な動きを止める「時間稼ぎ」にはなっても、根っこを治すには日米の金利差が縮む方向(米国の利上げ打ち止め〜利下げへの転換、あるいは日銀のさらなる利上げ)が必要、というのが大方の見方です。

まとめ

  • 為替介入=政府・日銀が為替の急変をならす操作。円安を止めるなら「ドル売り・円買い」、原資は外貨準備。
  • 決めるのは財務省、実行は日銀。単独より協調のほうが効きやすいとされる。
  • ただし今の円安は金利差という構造要因主導。介入は時間稼ぎにはなるが、根本解決は金利差の縮小が必要との見方が多い。

円安そのもののしくみは円安・円高ってなに?、円安が家計に効く話は円安時代の家計の備えも参考にどうぞ。


これは一般的な情報提供であり、特定の金融商品の売買をすすめるものではありません。投資・取引はご自身の判断と責任でお願いします。

参考にした情報

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